2017年9月19日火曜日

学術的な話

アメリカでエンドの専門医をしている清水先生の話を目にした。(後述)

日本の根管治療って二種類しかない
抜髄と感染根管処置

抜髄は神経が生きている=麻酔が必要
感染根管は神経が死んでいる=麻酔はいらない

それだけ

自分はずっと違うと思っていた。
適当にやった根管治療は数年たっても神経が生きていることが多いと思う。
清水先生の話をみて自分の考えが正しいと思ってスーッとした。

根管治療は難しいけどしっかりやれば結果はついてくると思う。
頑張っていきましょう。






(以下、清水先生の話)

歯髄診断名というのは国家試験では「急性一部性単純性歯髄炎」だの「急性全部性化膿性歯髄炎」だの、非現実的な診断名がずらずらとならんで、これはこれで問題。
しかしこんなのは国試が終わったら綺麗さっぱり忘れてもらっていいから結局のところどうでもいいのですけど、もっと大問題なのは、臨床現場での診断名。
日本の保険制度ではこれがバッサリ単純化されて、
「感染根管」「抜髄根管」
の2つの診断名に集約されている。
その基準は、「根管が感染しているかどうか」
で、この保険の考え方では
「感染根管だと、歯髄は死んでいるので、治療に際して麻酔は必要ない」
らしい。
・・・おいおい、アホも休み休み言いなはれ。
歯髄というのは複雑な組織で、生活歯髄と壊死歯髄が混在している不可思議な状態は普通にある。
人間なら「右半身は死んであの世に行っとるが、左半身はピンピンしとる」なんてことはないんだが、歯髄ではいくらでもある。
上顎大臼歯でP根とMB根は死んどるが、DB根は立派に生活歯髄、なんてのはよくあるし、一つの根管の中でも、感染根管なのに、根尖付近の歯髄組織は立派に生きてて、だからそこを突つくたびに激痛がある、というのも日常よく経験するところでしょう。
いや、むしろエンドが問題になる歯なら、「100%感染のない歯」とか「100%死んでる歯」とかの白黒はっきりした症例よりも、「死んでるはずなのに生きてる歯髄」、「生きてるはずなのに部分的に死んでる根管」というグレー・ゾーン的な症例の方が多い。
つまり、保険の考え方では、
「感染の有無」イコール「歯髄の生死」イコール「歯髄診断名」
なんだけど、実際は
「感染の有無」ノット・イコール「歯髄の生死」
だから、この考え方は最初でつまづいとる。
感染の有無という、診断の基準にならんものを基準にしとるからすべてが狂ってて、だから「感染根管では麻酔は必要ない」みたいな常軌を逸した事がまかり通る。
じゃあ、ちゃんとした診断名は・・・、というその辺りをお話するので、これは日本のすべての歯医者さんに聞いてもらいたいですね。